Reiです。
今日はツラツラと、少し語ろうと思います。
たまーに更新すると思ったら毎度長文載せやがって、スミマセン。
Bistrot Takaをご存知のお客様の大多数が不思議に思われているであろう、
「何故に、フジロックなのか。」
少しでもお話できればと思います。
ウチは至極真っ当なフレンチレストランです。そしてとっても小さな店。
高級店ではなく、大衆ビストロでもなく。
皆様に程良く、心地よく大切な時間をお過ごし頂きたいと、たった14席の小さな店ですがこの空間を大事に育ててきました。
私達のエネルギー源は、何よりもお客様の笑顔です。
ご来店からお帰りまでの間に、皆さんの表情がどんどん変わっていく様。
お見送りの際の、皆さんの穏やかで明るくなった笑顔。これが私達の何よりの喜びなんです。
「美味しいは、幸せ」。
歴代の頼もしい若者スタッフに支えてもらって、気が付けば7年半が経過しました。
現在はシェフとReiの2人で店を守っておりますが、今まで本当に人の縁に恵まれてきたと思います。
ところが今は何故か、どこのレストランも人手不足だそうです。フレンチ業界は特にね。
ウチも現在はそんな状況真っ只中です。キッチンスタッフ絶賛大募集中。
こればっかりは縁なので、ひたすらご縁を待っております。
さて本題。
こんな小規模のレストランが、何故フジロックに出店などというお話になったのか。
「FUJI ROCK FESTIVAL in Naeba」
毎年新潟苗場スキー場で開催される、国内最大級の音楽フェスです。
各国の有名アーティストと物凄い数のお客様が、音楽と自然と美味しいものを求めて集まります。


確かに大それたチャレンジだったかも知れません。
きっかけは、シェフの0歳からの幼なじみ、ミュージシャンの扇田裕太郎さんの一言でした。
「フジロックにフレンチとか、面白いじゃない。」
ミュージシャンの彼にとってもフジロックはもちろん大きな舞台であって、「ある意味の幼なじみの共演が出来たらいいね」なんて話してたのが2015年です。
ですが正直、出店経験者含め各方面の関係者からは「悪いコト言わないから、やめといた方がいい。」と、たっぷり脅かされました。とにかく大変だからヤメトケと。
・・・そう言われるとますます興味を持ってしまうのがフレンチ業界人の性(サガ)。
言ったでしょ、ドM集団だって。
ただし、ただの頭悪いドMじゃぁないつもりです。
私達も、未だ毎日新しい何かを探し続けてるんです。
新しい料理、味、出会い、チャンス、飛躍。
ビジネスとして、今のまま・現状維持が全てだとは決して考えていません。
実業家にはなれてないけれど、常にアンテナは張ってるつもりなんです。
そこに今回なぜか否応なしに引っかかっちゃったのが、フジロック出店のお話だった訳です。
2015年に実際に観に行かせてもらい、ますます決心固まり、2016年早速初出店。
そして扇田裕太郎さんとフジロックで語らう事も実現出来ました。
本当にいろいろ大変ではありました。でもそれを遥かに上回る充実感がありました。
終わってヘロヘロになって、一番最初の感想が「楽しかったー」ですもんね(笑)。
ホントに、各方面の人々に「バカなんじゃなかろうか」と思われてた自覚はあります。
それほどのムチャを、やりたくてやっちゃった訳です。
そしてこのムチャな挑戦は、続けないと意味がないモノなんです。
てな訳で、今年も苗場に行きます。
昨年苗場でお会い出来た、尋常でない数のお客様にまたお会い出来るのを本気で楽しみにしています。
日頃湯島で触れ合う皆さんの笑顔ももちろん大切、私達の宝物です。
宝物を、ちょっと遠出してもっと集めてきたくなっちゃいまして。
ほんのちょっとだけ、Bistrot Takaの冒険を見守ってて下さいね。
シェフの身体の事を心配して下さる方が本当にたくさんいらっしゃいます。ありがとうございます。
ワタシもそこは、不安でないかと言えばウソになります。
日々の営業とあわせてフジロックの仕込みを1人で毎日続ける、この体力・労力は並大抵ではないです。
そりゃシェフが超人と思われるのも無理ナイ。でもただの人間です。
今こんな私達を支えているのは一体何なんだと、たまーに思います。
でもそれは、やり遂げた後に得られる、本当に計り知れない価値のモノと経験の可能性に尽きると思ってます。
・・・やっぱりバカなのかも知れません。
皆さん、心配させてゴメンなさい。
焼き菓子も何にも作れなくなっててゴメンなさい。
でも、苗場から無事に帰ったBistrot Takaはきっと、また一回りも二回りもおっきくなってるはずですので。
夏のワガママをお許し下さい。


FUJI ROCK FESTIVAL 2016
Rei
ありがとうございます。
石崎さん、苗場で是非お声がけ下さいとお伝え下さいね。